庇護雑記

フィクションだから。

フェイクス


慢性的なものかもしれない。

繰り返し映される まあ、がんばってね

温度の感じられないそれは映像の中の彼を締め続けただろう
周りの子達みたいにうまく逆上がりができない、暗い中浮かび上がるあのシルエット。それでもなお投げかけられる
まあ、がんばってね。

私の口癖は、まあ だった。
無意識のうちに まあをつけて発言してたと思う。否定でも肯定でもつけずにはいられなかった。
本当に人と深く関わるのが嫌なのね。

私変わったかな。
数か月前から、いやもっと前。もう忘れたいつだったかなんてどうでもいい。
あの時、私は不思議と全く傷つかなかった。
回顧して涙が出ることもない。
心が痛めつけられることもない。
でも私の喉元に突き刺さったそれは時とともに錆びていって、じわじわ全身が毒されていくような気がしてならなくて。
息が苦しい

死にたいという声とともに真っ暗な公園に浮かび上がる彼の姿は甘美的であり、結果的に私はその甘美をたどっていってしまってる。
私も、またその彼も、毒がまわりきるのはいつなんだろう。

あの時、今と正反対のことが起きていたら、私は まあ なんていう予防線を張るような人間にはなっていなかったのかな。
私が笑っているように見えるの?
だとしたらそれは最高のねぎらいだよ。

私に突き刺さったままのそれが私を苦しめている時、私が顔を歪めた時、たぶんあなたはこう言うんだと思うの。


まあ、がんばってね。