庇護雑記

嘘たち

渓谷

 

毎週何かしらの入稿があってなんなんだこのスケジュール??と憤慨したりマウンティング女にマウントふっかけられてこれまたブチ切れ申したり、という日々を送っているんだけど同じ部署の同い年の子とランチに行ったら全く同じ不満で怒りを爆発させていたので笑ったしなんかちょっと仲良くなれた。

好きのベクトルよりも嫌いのベクトルが近い人の方が距離が近づきやすくなった。それはきっかり社会人になった頃からだと思う。それがいいかとか悪いかとかなんて現時点では決めたくないと思っている。

仕事でしか繋がっていない人と情緒的な交流をして、凹凸が噛み合う瞬間が好きだ。その窪みがどんなに痛かろうが苦かろうがわたしには関係なくて、プラマイで繋がれた時点でもう奇跡が成立している。奇跡の狭間には風が吹き、水が流れ、小さな命が芽吹くだろう。これもまた運命、好きな人も嫌いな人もみんなみんなわたしの運命とわたしが作り上げた世界の一つなのだ。

 

一度嫌いになると徹底的に嫌いになってしまう、だけどたまに嫌いの値がふっと浮き上がってゼロからプラスの値をさまようことがある。沈んで、再び浮き上がる姿は不死鳥みたいだと思った。不死鳥のきみのことは、わたしはずっと、本当は好きなんだとおもう、きっと。だから安心してほしいんだ。