庇護雑記

フィクションだから。

さめざめ

 

帰り道にふたりの女がガールズバーのプラカードを首から下げて、勧誘の謳い文句を宣うわけでもなくただビニール傘をさしてぼんやりとつま先をみつめている姿を見る度に、借金を背負わされて売り飛ばされた挙句のあの姿なんだろうかって考えて妙に切なくなる

ヘイトウォッチングの話を聞いて、さすが私と価値観が似ているひとだなと感心しつつこれが噂のあれか、なんて思ったりして

 

毎日毎日凄まじい量の情報を詰め込んで乱射している。緊張感と使命感と責任感をまぜこぜにして生み出した怪物に追われる日々も以外と苦痛ではない。生きていくことへの絶望という甘味を奪われ青々とした苦味を噛み締めさせられるのも良薬はなんとやら、これが新しくただしい人生なのだと。私は新しく正しい人生を手に入れたのだ。煮詰め続けた甘いジャムなど結局は毒なのだと。

 

ジェットコースターは下り始めてからが醍醐味だろ、いくらでも覚悟は出来てんだ

 

 

惡の華

 

放念しなさい、あなたが手を汚さずとも鉄槌は下るものです

 

 

もうすぐ体制が変わって大きな仕事を任せられる。しんどいなんて当たり前で、それでも今まで生きてきてこんなにもやりがいを感じたことなんてなかった。そこらじゅうにチャンスが転がってる。普通に生きてたら知り合えない、特別な人と知り合ってたくさんのみたことのないものをみせてもらえて、こんな贅沢な経験が出来るならここで爪跡を残すしか、すべてを吸収して自分の糧にする以外に選択肢なんてないと思った

呪縛は解かれた。こっから全部俺のターン

 

巡ってくるものだ。大きな愛は見放さないものだ。期待に応える。そして愛で包み返してみせるのだ

 

 

高潔な君は放念しろというけど、惡の華が開く時それはとても美しいから私はせめて雨だけは降らせたかった。言霊の雨粒は種に作用して根を張り芽を出す。強い芽は真っ黒な双葉で光を受け止めて呪いを呼吸する。美しい華を咲かして枯れ果てるまで延々と

 

 

 

 

もょもと

 

ひとりでマンションに住み始めて

念願だった仕事をやるようになって

やっとひと山乗り越えたかのように見えたけど

すごいねすごいねなんて言われるけど

まぁわがままなんでしょうね私は

 

恵まれてるとか運がいいなんていうのは分かってるけどそれでも自分の努力でたどり着いたっていう自信がある、でもプロの人たちを目にすると才能なかったのかなって不安になる

私が磨き上げ続け大切に携えてきた刀を取り上げられてこっちの新しい銃で戦ってくださいと言われてるようなもんだ

 

体と心がついていかない、頭だけが先行して気付いたらまたバラバラに散らばってしまってた

どんな状況でもこうなるということはこれを乗り越えなければ今後何度も同じことが起きるんでしょう、知ってます、知ってるけどこればっかりはどうしたらよいのかわからなくないですか。頭痛目眩のコントロールなんて根性論でどうにかできるものではないじゃん、正解がわからねえ

酸素マスクつけて栄養点滴打ちながら業務にあたりたい。私はみなさんみたいに普通の人間じゃないので

 

 

 

月イチ会える日だ、今日だけは色々忘れて五感を浄化しよう

 

 

エクストリームロマンス

 

 

曽根崎心中で、心中こそが究極の愛だと訴えて現代でも語り継がれているあたり真理であったりするのだろうなと思うし、自分もそう考えるところがある。

 

噛み合わなくて金属疲労を起こして崩れつつあった人生の歯車が一気に修復されて勢いよく回り始めて、ここからだ、と思った矢先に果たして私はこれで正しいのだろうか、と自ら歯車に金属を差し込んで一旦止めてしまった

正論というものは、いつだって正しいと言えるのだろうか。どんな状況下に置かれているかを加味したとしても、?

 

 

ふたりでマンションの屋上までのぼって貯水タンクまでグミチョコレートパイン、白いはしごに手をかけて手すりを乗り越えて、グミチョコレートパインしよう。次はグーだよ、知ってるよ、あいこでしょあいこでしょ。このままずっとあいこだよ。ずっと一緒だよ。せーの、あいこでしょ

私よりも先にコンクリートに引き寄せられるあなたの額が弾け飛ぶ1秒前に時を止められるような、そんな気がしてたんだ。そんな気がしてたから、どんなに破滅的でも絶望的でも、私はなんとかなるって信じることが出来た。魔法使いとか、超能力者とか、それくらい簡単になれると思ってた。その気になれば私は全てを操ることが出来る、私とあなただけの世界だって簡単に

 

あの大地震が起きた時、私は首都圏だから大きな被害は受けなかったけれどもかなりの揺れを経験したわけで、家のあらゆるものたちがぶつかる音とまるで生きているかのように激しく動くマンションは全く私の言うことを最後まで聞いてくれなくて、止まれ、止まれって心底本気で念じたのにどうしようもできなかったことが私を魔法使いでも超能力者でもないただの人間であることを思い知らせた。怖かった。想像以上に人間が無力であることが。

 

一緒にグミチョコしてあいこで一緒に地面を蹴飛ばしても、私は時を止められない。さいきょうのふたりだとしても、結局はただの人間だから重力に引っ張られて弾けて終わりだ。セカイ系ならいくらでも時を止めることだって巻き戻すことだって出来るけど、残念ながら私たちは人間、あるいは羊であって

 

あなたのため、が自己満足であることなんていくらでもあると思う。ただそれを自覚していないから、あるいはゆがんだ、すれ違った認識をしているから、だから人間は、上手くいかないのだろうな

人間じゃなければ、さいきょうだったのに

 

 

dive

 

 

犠牲を払って何かを掴む覚悟はしてたけど

いざ夢が目の前に転がってくると怖じ気付く

全部が変わるスピードに自分耐えられんのかな

 

不安が大きい

期待なんて正直ほとんどないかもしれない

飛び込むの怖い、ぜんぶひとりなんだもん

 

 

ファッションメンヘラ

 

 

なんなの?

 

私は、自分含め長い付き合いの友達や大事な人など右手すべての指使ってしまうくらいの数の人が本物のそれになってしまって、辛いところも悲惨なところも見ているし、支えたり支えあったりなんやかんやしているから簡単に鬱だとかいう言葉を使われると腸が煮えくり返る

 

 

ここからは私のただの愚痴でしかないけど吐き出すことが私にとって一番の薬だと言われたから書く。自由だろ

 

過保護のカホコというドラマを見ていますか。私は観てるんですけど、チェロに命かけてきたイトちゃんがカホコに叫んだ言葉、同感すぎた

 

お前の人生何が辛いんだよ、いつどの瞬間どのくらい辛かったのか言えよ、苦しい記憶は嫌というほど鮮明に焼き付くんだよ忘れられるわけがねえんだよ、ほら言えよ、言ってみろ

暗い駐車場に眩しくシャッターが光る瞬間をお前は記憶したことがあるか

必死に耳を塞ぎ続けていて本当に音が聞こえなくなったことがお前にあるか

自分の言葉が届かないとわかった瞬間に一音も発することが出来なくなって会話のために大学ノートをボールペンで何冊も埋め尽くしたことがお前にあるのか

高速で滑り込む鉄の塊につけられたオレンジのランプが希望の光に見えたことがお前にあるのか

叫び続けなければ自分が壊れる恐怖と戦ったことが、流れる血で罪を償おうとしたことが、全てが膜に覆われた光景の中で生きたことが、記憶のないままスクランブル交差点を歩いたことが、呼吸の苦しみでのたうち回ったことが、自分が二つに分かれたことが、お前に、お前なんかにあるわけがないだろう

ふざけんな、なめんな

永遠に逃げて避けて守られてろ。

私は全部一人で乗り越えたんだ、誰にも本当の辛さなんて言えないから、言葉になんかして伝えたらまた新鮮な傷となるから、だから一人で全部

絶対に負けない、甘ったれどもに私が負けるわけないんだよ

 

 

 

 

 

願望夢って知ってるか。

まぁ、読んで字のごとく自分の願望がそのまま夢になって見るものなんだけど。初めてあんなに自分の願望が詰め込まれた夢を見てちょー切なくなった。なんか夢の中で薄々勘づいてんだよね。私がこんなに幸せなはずがない、って思っちゃってんだよね。なんかの間違いかなぁとか、化かされてんのかなぁとか、夢なんじゃないかしら、とか。ご名答、これはすべて夢です

 

ただ夢に見ただけあって、自分の心の底からの願いってものをはっきりと自覚したわけで、まぁなんと悲しきことでしょうか。前半分で頑張ってくれてる私には気付かせまいと後ろ半分の自分が抑えつけていたものが限界突破したんだなぁって。キツかったね。いつもコントロール任せてしまってごめんね。もうやだよね。私ひとりで生きていければ何の問題もないんだけどねぇ。

 

たくさん辛くて声あげて泣いて、腕切って、髪までザクザクに切ってしまって、ぼろぼろのままで外に出たけれどもちょっと笑ってぎゅってしてくれて今すぐに死んでしまいたいって思うくらい安心した。

信用してたのに裏切ったカスたちも苦しめるやつらも全部まとめて消してやるからお前は幸せになれよって

あのままいっそ抱きしめ殺してくれたらよかったんだ